■新入会員研修会の様子
2022年6月6日(月)、タワーホール船堀401研修室に於いて、
新入会員16名・役員10名が参加の中、新入会員研修が行われました。
江戸川支部各部の紹介や、代表的な業務の説明等が行われました。
■江戸川支部 法教育出前授業の実施報告 東葛西小学校
文章:江戸川支部 鶴田敦
去る10月19日(水)、江戸川区立東葛西小学校において5年生の3クラスを対象とした法教育の出前授業を実施致しました。東葛西小学校では9月に障害者への理解促進の一環として、車いす体験を実施していた事から今回、私たちは「障害者差別解消法」を軸とした出前授業を行いました。出前授業に先立ち、児童の皆さんには
・交通事故により下半身がマヒし、車いすの生活を送っている江戸川さんが街で噂の老夫婦が営むカレー屋さんにランチを食べに行ったが、お店が狭くかつ、ランチ時で満席
・お店をバリアフリーにしたいが、敷地も狭く、高齢なので改装は難しい
・上記理由より江戸川さんにお引き取りを頂いた
という設定のもと、自分だったらどう考えるか等、事前にアンケートを実施しました。
授業当日、事前アンケートの結果を発表し、何名かの児童の意見も紹介しました。クラスによってアンケート回答の傾向に違いがあり、興味深かったです。
また、「障害者差別解消法」について説明した後、児童の皆さんには班に分かれてもらい、車いすの方が「災害発生時」や「東葛西小学校にはエレベーターが無い」という具体的な状況に直面した場合に、自助・共助・公助の3つの観点から、具体的にできる事を考えてもらいました。15分という限られた時間の中で活発に議論してもらい、具体的な対応策の検討と自助・共助・公助の区分けを実施してもらいました。各班には行政書士が付き、議論を見守りながら時に助言し、時に児童と一緒になって案出しを行い、A3 1枚のシートにまとめていきました。
いざ、各班の対応策の発表になりますと江戸川区という土地柄、水害を想定した対策として、「車いすをボート型にする」といった夢のある提案から、「車いすにライトをつける(夜間避難用)」「割れるものを高いところに置かない」といった、こちらがハッと気づかされる提案、はたまた、「エレベーターが無く学校で授業を受けられないから、家でTeamsを使いiPad※で授業を受ければ良い」といったイマドキな提案までありました。
※江戸川区では児童の皆さんにiPadを貸与し学習の支援ツールとして活用しています。
最後にクラスの先生からは総括として児童の皆さんにお話を頂きましたが、「今日の授業の内容は何も特別な事では無く、普段からクラスの中で助け合っている事と同じだよ」という言葉がとても印象的でした。今回は「障害者差別解消法」を軸に法教育の出前授業を実施しましたが、障害者も健常者も双方が気持ちよく生活する為には法の理解もその一助となりえますが、ベースとなるのは特別な事では無く、1人ひとりの心の持ちよう、という事を学ばせて頂きました。
今回の出前授業が一人でも多くの児童の記憶に残り、今後の具体的な行動に結びつく事を願いつつ、これからも「頼れる街の法律家」として一人でも多くの児童・生徒の皆さんに分かりやすく親しみやすい法教育を届けていきたいと考えています。
当日の様子と配布資料です。
■江戸川支部 法教育出前授業の実施報告 南葛西第三小学校
文章:江戸川支部 佐藤之泰
南葛西第三小学校 法教育出前授業の実施報告
去る令和4年12月12日(月)、江戸川区立南葛西第三小学校の6年生3クラスに対して法教育出前授業を実施しました。今回も今までと同様に、事前にアンケートを実施して、「きまりはなぜ必要か」という課題への問題意識を喚起しました。そして、そのアンケート結果を確認したうえで、当日児童から活発な意見が出るためにはどのような対応が必要か等について、事前に打ち合わせを行い、進行方法を決定しました。
「きまりはなぜ必要か」については、信号機・横断歩道の役割(質問1)や横断歩道近辺での出来事(質問2)をめぐり、「きまりがなかったらどうなるのか」「どんなきまりがあるといいのか」「どんな工夫が必要だと思うか」について、児童たちが小グループに分かれて話し合い(15分間)を行い、出た意見をグループごとに発表する、というやり方で進行しました。
質問1:学校に来る途中、「信号機」や「横断歩道」がありますが、それがなかったとしたら、 どうなりそうですか?〜アンケートでは選択肢と思ったことを書く欄を用意
質問2:月曜の朝、小学生の江戸川君は遅刻しそうだったので、急いで横断歩道を渡ろうとしました。その時、歩道を走っていた自転車にぶつかって、歩道を走っていた高校生の葛西君は怪我がなかったけど、江戸川君はけがをしてしまいました。〜事故の「原因」、事故が起きないための「きまり」、「工夫」を挙げさせる
児童たちからは、グループごとの発表の中で、次のような意見が発せられました。
・自転車側のきまり〜車道を走らせる、ながらスマホ禁止、スピードを出しすぎない、
・歩行者側のきまり〜左右を確認する、走らない、横断歩道はいったん止まる、
・必要な工夫〜自転車専用道路を作る、曲がり角は一時停止する、
具体的なケースを想定し、「きまりの必要性」や「きまりを守るための工夫」を考えることで、児童たち
なお、途中から出前授業を見学されていた宮脇校長先生が、授業の終了後に、我々との懇談の時間を取
(向って左から 齋藤、恩田、加藤、佐藤、山、鶴田)
■江戸川支部 法教育出前授業の実施報告 東京都立紅葉川高等学校
東京都行政書士会 法教育推進特別委員会 植松副委員長が講演者となり、同山賀委員長、同寺田前副委員長、江戸川支部からも6名(齋藤、加藤、山、恩田、鶴田、佐藤)、合計8名が各学年の全クラスを巡回するという形で行いました。
今回のテーマは、「契約を知ろう 〜18歳で成人となる皆さんへ〜 」です。2022年4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられ、3年生は「未成年の生徒」と「成年になったばかりの生徒」の両方の生徒がいる中、また1・2年生の生徒もいずれすぐに成年となる状況で、生活している中で経験する「契約行為」について、植松副委員長から1,2限を使って75分間にわたり講演が行われました。
・店舗で商品を購入する時〜契約が成立するタイミングはいつでしょう?
・大工さんに家を建ててもらう契約はどちら? 請負契約 or 委任契約
・成人年齢引き下げによる効果は? 未成年取消権の行使は? 契約から生じる責任は?
その上で、新成人によくみられる「消費者トラブル事例」が挙げられ
・買った商品が「好みの色だと思ったのに…」後悔、 じゃあ、何を確認すればよかったの?
・スマホに代金請求メールが届いた! すごい金額だけど、どうしたらいいの?
生徒たちも思わず真剣に!マジで注意しないと!と感じたかもしれません。
3年生のクラスでは、「契約の成立時って意外!」の表情があり、消費者トラブル事例で何か共感したためか近くの生徒と話し出す生徒、トラブル時の対応方法にメモを取る生徒、などが見かけられ、1・2年生のクラスでは、これまで女性の結婚できる年齢が16歳だったことに驚いている様子や、スマホに代金請求メールが届く事例で真剣に聞き入る姿、がありました。
そして授業の終了後に、何人かの生徒へ感想を聞いたところ、「大変良かった」という言葉を聞くことができました。
紅葉川高等学校では、「文武両道」「自主自立」という教育理念のもと、周囲の人と共存・協働し、積極的に人生を切り拓く生徒の育成を目指しております。生徒たちはみな気持ちの良い挨拶をしてくれて、大変好感が持てました。山寺校長先生も、外部からの出前授業受け入れに前向きで、法教育への評価を示され、早速「来年も期待しています」という言葉が出て、少しはお役に立てたかなと、実感することができました。
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石井事務所内
支部長 石井 修一
TEL :080-5185-5071
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